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岡村 聡 さん | |
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74万円 |
2024年5月の助成申込書から
高レベル放射性廃棄物の地層処分にあたっては、第四紀(約258万年前以降)の火山を避けることになっている。しかも、その活動中心からおおむね15 km以内を避ける必要があり、その影響範囲が非常に広いため、文献調査の次の段階である概要調査では、最優先で年代測定する必要があることが、地層処分技術WGにおいて指摘された(第5回会合,2024年7月4日)。
私たちは、文献調査は処分地としてリスクの高い場所を積極的に排除するのが要件であるとの立場から、第四紀火山の認定においては、年代測定の文献がなくても、層序(地層の上下関係)から第四紀火山であると記載されている文献がある場合は、候補地から排除すべきであると主張してきたが、この度の技術WGの審議ではこの主張は考慮されなかった。
この調査研究では、寿都町と神内村のそれぞれに影響範囲がおよぶと推定される火山岩(磯谷溶岩と熊追山安山岩)の年代測定を行うことによって、層序関係から第四紀火山とされている文献との整合性を明らかにする。その結果、第四紀火山であることが明らかになった場合は、概要調査に進むまでもなく、寿都町と神内村に関わる文献調査報告書を書き換えて、処分地候補から排除するべきであることを示す重要な判断材料を呈示することを意図するものである。