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避難計画を案ずる関西連絡会 | |
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島田 清子 さん | |
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https://www.jca.apc.org/mihama/bousai/bousai_room.htm | |
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50万円 |
2024年5月の助成申込書から
関西電力の若狭の3つの原発(高浜、大飯、美浜)の使用済燃料プールは満杯に近づいています。3?5年程で満杯になり、原発の運転継続ができなくなります。そのために、敷地内に新たに乾式貯蔵施設を建設しようとしています。4月から規制委員会での審査が始まっています。
2024年2月福井県議会や福井県民、関西市民から反対する陳情等の多くの声があったにもかかわらず、知事は住民説明会を開くこともありませんでした。他方、滋賀県は私たちの要請内容を踏まえて、乾式貯蔵の期間が決まっていないことや安全性に懸念があるという内容で、2024年3月22日に安全協定を基に関電に意見書を出しました。
乾式貯蔵は老朽原発の運転継続を狙ったものです。また、乾式貯蔵の期間も、乾式貯蔵後の搬出先も決まっておらず、地元が核のゴミ捨て場になる危険があります。関電の「個別格納方式」は、土砂災害等で給気口が塞がれれば自然対流はできなくなる危険もあります。
乾式貯蔵の最初の計画は高浜原発敷地内につくるもので、2025年に工事を開始し、2027年には運用を開始しようとしています。工事開始の前には、福井県知事等の事前了解が必要になります。
住民への説明もなく、一方的に進められている乾式貯蔵の問題について、関西の30km圏内で戸別訪問を行い、アンケート等で近隣住民の意識を可視化できることを目指します。
住民不在の原子力の推進のあり方にも、広く問題提起していきます。
2024年の中間報告から
調査研究のテーマは、福井県内の原発では初となる、使用済燃料のサイト内乾式貯蔵施設について、原発から30km圏内の関西住民の意識を調査することにあります。
高浜原発から30km圏内にある京都府北部の7市町で、戸別訪問をしてアンケート調査を実施してきました。2024年6月から開始し、合計17回の調査で半年かけて、目標の840枚を超える857枚のアンケートが集まりました。留守宅やアンケートを断る人もあったため、アンケート枚数の2?3倍の世帯を訪問してきました。京都府、大阪府、兵庫県からのべ73名の会員が調査に参加しました。京都府北部の知り合いや福井県からの参加協力もありました。
12月5日には、アンケート結果を公表しました。https://x.gd/8nYKF
<アンケート結果の特徴>
?約8割もの人が乾式貯蔵の計画を知らず、住民への説明が必要と回答。
?原発震災時に避難や屋内退避は「できない」が約半数。「できる」は約1割。
?乾式貯蔵に「反対」「先に搬出先等を決めるべき」を合わせると約半数となり、乾式貯蔵そのものと、関電の進め方に批判の声がある。「賛成」はごくわずか。
?古い原発の運転継続は半数以上が「反対」。
?子や孫に核のゴミを残すべきでない、これ以上増やしてはならないとの意見が多く書かれていた。
このように、30km圏内の住民にも知らされておらず、住民不在の原子力推進のあり方が浮き彫りになりました。戸別訪問しながら対話する中で、住民の不安の声や、原発に反対する思いを多く聴くことができました。
2024年12月24日には、アンケート結果を基に京都府に申入れを行いました。 https://x.gd/fe4Yh
今後も府や7市町自治体、福井県等へ申入れを続けていきます。京都府申入れの後に京都新聞、毎日新聞、朝日新聞で記事が掲載されました。